もしいじめられたら自殺じゃなく学校なんて行くのやめちゃえ!



●また犠牲者が・・・

 福島県で中学一年の男子生徒が自宅で自殺をしたそうです。


 この事件の場合、学校側は半年も前からいじめがあったことを知っていました。被害者の少年が勇気を出して担任に訴えたからです。


 まずは7月、おそらくいじめがあるかないかのアンケートでしょう。学校が行ったアンケート調査に少年は「からかわれたり、バカにされたりする」と告白。


 次に11月、保護者との三者面談で「他の生徒から悪口を言われる」と告白。


 さらに12月の調査で「からかいの行為を受けている」と三度目の告白。

 

テレビ朝日ワイド!スクランブル」より)


 学校側は「関係する生徒に個別指導を行い、保護者にも報告していた」といいます。おそらく、担任教師はそうしたのでしょう。


 しかし今年1月27日、被害少年は自宅で自殺します。




もしかしたら学校側はいじめの実態を知らないほうが良かったのかも知れない

 学校側は、「1月以降、学校での様子や本人から新たな訴えがなかったことから、いじめは解消したと判断し経過観測としていた」とのこと・・・



 1月以降、学校での様子や本人から新たな訴えがなかったことから、いじめは解消したと判断・・・



 過去、3回もいじめがあったと訴えてきたのに、その間ずっといじめは止まらなかったというのに・・・


 もしこの担任は、1月に被害少年から4回目の告白があったら、どうしたのでしょうか? 私なら3回も訴えたのに改善されないとしたら「先生に訴えても無駄だ」とあきらめてしまうかも知れません。


 しかし学校はちゃんと調査をし、いじめを把握し、保護者にもそのことを話し・・・  その結果、いじめは変わらず行われ続いた。


 前回、「いじめ後遺症」について書きました。いじめ後遺症は、30年たっても50年たっても心の傷として一生を左右しかねないものなのですが、その一つに勇気を出して、先生や親に相談したけど、何もしてくれなかったために、人間不信になるということが多くあります。


 もしかしたらですが、今回の被害少年もいじめ被害の告白を3回もやっても改善されないため、自己肯定感が落ち込み、絶望し、自殺へと走ってしまったのかも知れません。


 だとしたら、いじめ調査のアンケートをなどしなかった方が、あるいは相談や告白などしなかった方が、被害少年は絶望せずに済んだかも知れません。


 というのは、いじめを受け、それを先生や保護者に告白なり相談をして、先生や保護者がちゃんと被害者を守ってやらなかったら、「誰もぼくを守ってくれない」→「ぼくは守られるだけの価値などないんだ」→「ぼくなんかいらない子なんだ」となる可能性があります。


 もしそうなったとしたら、もしかしたらアンケートや相談をしない方が最悪の事態を避けられたかも知れません。




●担任を責めるのではなく、体質やシステムを変えるべき
 
 こういう事件が起こると、「学校けしからん!」「担任けしからん!」と、学校や担任に怒りをぶつける人がでてきます。怒りをぶつけていじめ事件が減るのならいいのですが、学校には以前より“隠蔽(いんぺい)体質”があります。


 例えば、平成26年における小・中・高等学校及び特別支援学校における、生徒1000人当たりの認知件数は13.7件です。
(参照:平成 26 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」における「いじめ」に関する調査結果について


 1000人中いじめは13.7件。これは多いのでしょうか? 少ないのでしょうか? 私は少ないと思います。かなりのいじめがカウントされていないと感じます。


  学校でいじめが起ると、担任や校長、教頭、あるいは学校の評価が下がります。あるいはいじめ加害者の親からの抗議を怖れます。


 文科省もいじめ自殺が起きたときは、何とかしようと調査のやり方や指導等に手を加えるのですが、正直に「いじめが起りました」と報告すると、教師や学校の評価が下がったり、教育委員会からやっかいな指導が入るため、事件を起きた直後は比較的ちゃんと報告するようですが、数年たてば報告件数は激減していくことを繰り返しています。
(下の図を参照してください)

 

(引用:http://ijimezero.com/category1/entry119.html



(引用:http://ijimezero.com/category1/entry119.html


 ですから、ただ担任や校長、学校に怒りをぶつけるのは楽ですが、もっと必要なのは、いじめがあったことを学校側が認めても教師や学校側の評価が下がらず、指導ではなく支援をするシステム、体質に変えていくことだと思います。




●いじめを受けても死んではいけない。だったら学校なんて休んじゃえ!

 もし誰かがいじめを受けたとしましょう。いじめをする人は弱い人です。そんな人に傷つけられることはありません。


 もしいじめられたら、遠慮することはありません。いじめられてまで学校に行くことはありません。堂々と休んでしまいましょう。


 先生や親にも相談してみましょう。もし、それで先生も親も守ってくれないなら、学校なんていく必要なありません。先生や親が守ってくれるまで休みましょう。


 
 繰り返します。傷つけられてまで学校に行くことなんてないんです。


 もし大人が職場とかでいじめられた場合も同じ! そんな会社とっととやめて転職したほうがいい!





FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)

 

わたし(巨椋修(おぐらおさむ))が監督した映画『不登校の真実〜学校に行かないことは悪いことですか? 』DVDになりました。
精神科医不登校に携わる皆さんにインタビューをしており、問題解決のヒントになれば幸いです。
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ビックリ!おもしろ聖書物語 (リイド文庫)

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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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