不登校という反抗期

不登校と反抗期


不登校になる年代というのは、一番多いのが中学生のときです。この年代というのはご存知の通り思春期といわれ、反抗期の時期です。


思春期や反抗期になると、子どもは


・親と口を聞きたがらない。

・挨拶をしても返事をしなかったり、無視をする。

・親と一緒に外出したがらなくなる。

・男の子ならものを壊したり暴力的になる傾向。

・女の子なら母親への反抗。


親と口を聞きたがらないわけですから、当然自分の部屋に閉じこもりがちになります。はい、もうご想像の通りこの時期は実にひきこもりがちになるのです。


小学校高学年や中学生になると肉体が激しく変化し、精神的にも不安定になります。


内閣府の『平成27年版 子ども・若者白書』によると不登校のきっかけで一番多いのが


・不安など情緒的混乱

・無気力

・友人関係

・遊び 非行

・学業不振

・病気による欠席

・親子関係


といったものが目立ちます。


特に多いのが「不安など情緒的混乱」と「無気力」


この二つは違うようで実は根っこは同じ。もっといえば、すべてのキッカケは同じといってもいいでしょう。


思春期の時期、誰しもが不安を抱きます。希望を持てずに不安になったり自分が何者かわからず混乱したりします。


その情緒的(精神的)に不安定のとき、希望が持てず、しかし親からの期待はわかっています。ときに精神的エネルギーを抑えきれず、時にどうにも疲れやる気を失ってしまうのです。


多かれ少なかれ、ほとんどの人はこの時期に同じような思いをするのですが、多くの大人はこの時期のことを忘れてしまいます。


この敏感な時期は、何かちょっとしたキッカケがあれば、時に学校という共同体にいけなくなったり、あるいは非行化がはじまてしまうことがあるのです。


非行とひきこもりとは、実は表裏一体のようなものであったりもします。



●思春期の反抗とは親からの独立のための足掻き


親に反抗しようとするのは「親から独り立ちしようとする足掻きの時期」であったりもします。


中学生というのは子どもから大人へ変化する激動の時期です。いまでこそ大人は20歳からですが、戦前では尋常小学校を10歳で卒業、あるいは尋常高等小学校を14歳で卒業した場合、農業な商業などの稼業を継ぐため働くものが大半でした。


江戸時代でも15歳前後くらいで元服。つまり成人式を迎えました。


ただ、昔は社会がいまほど複雑ではなく、ほとんどの人が「家業を継ぐ」つまり、農家なら家で農業の仕事を、家業が魚屋など商店を営んでいれば親の商店で仕事をするなど、進学就職のような競争はほとんどなく、現在のようなストレスはそれほどなかったかと思われます。


もともと昔はいまでいう中学卒業くらいから大人とみなされていたのです。昔からおおよそ15歳くらいで大人となった。十代前半は急速に子どもから大人になる前の激動の時代なのです。


大人になるということは、万が一親がいなくなってもなんとか生きていけるということをいいます。


そのため、誰しもが10代前半は大人になるために必死に足掻くのです。


いまの時代、10代で足掻かなかった人、足掻き切れなかった人は30代40代になって、ひきこもりとなり足掻くことになるともいわれています。



不登校やひきこもりの人はマジメで強い人が多い

中には「不登校やひきこもりの人は弱い」という人がいます。


しかし私に言わせれば彼らは決して弱くありません。むしろ何かのキッカケで学校に行けなくなったり、ひきこもる直前まで、ごまかさずに戦ってきた人たちであると思います。


キッカケとは、大人になるために戦ってきて戦場の最前線で運悪く爆撃されたりして、傷ついてしまったのです。


戦争の最前線には、ほとんどの人は立ちたくないものです。しかし彼らは運悪く、あるいは強制的に、あるいは進んで最前線に立って爆撃にあってしまっただけなのです。


彼らがフマジメであれば、うまく立ち回って最前線に立つのを避けたことでしょう。


彼らが弱ければ、戦いの場に出ていくことはなかったでしょう。


彼らは戦いの場に出たくなかったのかも知れません。しかし戦うしか方法がなかったのです。


彼らは逃げたのではありません。


逃げたかったのかも知れませんし、戦いたくもなかったのですが、戦場に立たざるをえない状況に追い込まれてしまったのです。


彼らはよく「甘えている」といわれます。


しかし彼らは決して甘えていたわけではありません。


甘えられなかったから傷つくまで戦ってしまったのです。


むしろ彼らは「甘えを許されなかった」人たちです。


私が彼らにいいたいのは、もっと「フマジメになりなさい」であり、「もっと弱くていいんだよ」ということです。


何をいっているのかわからないという人もいるかも知れませんが、彼らがもう少しいい加減でフマジメであれば、あるいはもっと自分が弱くてもいいんだということがわかれば、おのずと不登校やひきこもりなどどうでもよくなるとだけいっておきましょう。








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巨椋修(おぐらおさむ)

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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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