「剣を取る者は剣によって滅びる」


これはイエス・キリストの言葉です。


正しくはマタイの福音書26章52節

「あなたの剣をもとの所におさめなさい。剣をとる者は皆、剣で滅びるのです」


さて、80年代、不登校の子どもを持つ親たちは、お互いに集い合い相談しあう組織を作るようになり、80年代の後半から90年代に、全国各地で不登校の児童生徒を対象とした「フリースクール」ができるようになりました。


それだけ、不登校問題が大きくなり、児童生徒と、その親御さんが圧迫されていたということでもありましょう。


この80年代から90年代にかけてできた「親の会」「フリースクール」「フリースペース」は、画期的なことであり、多くの不登校者やOB,不登校の親といった当事者たちが救われたと思われます。


当時、「親の会」や「フリースクール」は、「学校と対立する」という構図を持っているところも多くありました。


この心理はわかるのです。


「親の会」や「フリースクール」「フリースペース」を作った人の多くが、不登校児童生徒のお母さんたちであったのですが、いまも昔も不登校児童生徒のお母さんというのは、周囲から大変、責められるということが多いんですね。


いわく


「あんたの子どもが学校に行かないのは、あんたの“育て方”が良くないからだ!」


「あんたの子どもが学校に行かないのは、あんたのせいだ!」


などなど、いつもいつもお母さんたちは、周囲に人たちに攻め立てられていたし、いまもそうだったりします。


そこで、お母さんたちは、自分の力で自分と自分の子どもを守らなければならなかった。


どういう風に守ったか?


「わたしの子どもが登校拒否(不登校)になったのは、学校が悪いからだ!」


と、いう風に自分たちへの攻撃に対して、学校を敵に回して戦うという戦法をとったのです。


無理もありません。


だって、不登校の児童生徒を持つお母さんたちは、学校からも世間からも、親戚からも攻撃されていたため、どこかに矛先を向けるしかなかったのかも知れません。


しかし、このことで学校(文部省)と「フリースクール」は対立しあうということになりました。


学校や教師は不登校の親御さんや「フリースクール」「フリースペース」「親の会」に対して、「困ったものだ……」という感情を抱き


親御さんや「フリースクール」「フリースペース」たちは、学校や教師を敵とするという憎しみの構図が、生まれてしまいました。


やがて、不登校者は次々と成人となっていくのですが、その中の一部は「ひきこもり」となったり、また不登校とは関係のなかった人たちもひきこもりになったりして、新たな社会現象となります。


するとこんどは、「学校が悪い」というだけではなく、「社会が悪い」「政治が悪い」という風な面が強くなってきます。


フリースクール」「フリースペース」「親の会」は、元々、市民活動的な一面があり、政治的な偏りがあったのが、より強くなってきたように思えます。



しかしこういった動きは、わからないではないんですが、お互いに責任の擦り付け合いをやっているだけのようにも思えてしまいます。



イエス・キリストのように「汝の敵を愛せよ」とまでは言いませんが、「わざわざ敵を作って自分たちを守る」というのは、あまりいいことだとは思えないんですよ。



いまでもこの影響は残っていて、学校や政治と対立する市民活動団体化した不登校関係団体や、モンスターペアレント化している親御さんとかは多くいます。



これらの人たちは大変に攻撃的で、「悪いのは、当人や親じゃない!学校が悪い!政治が悪い!社会が悪い!」と絶叫している人たちも、いまだにいるんですね。



でもそれ、20年前ならまだしも、いまの時代、周囲の関係のない人からみたらかなりシラけるというか、共感しないことだったりします。



他者を攻撃することによって身を守るより、協力しあった方がいいのではないかと思ったりしています。


他者を攻撃するものは、他者からも攻撃されるものです。


「剣を取る者は剣によって滅びる」


ですね。


敵を作るよりも、仲良くしなよって言いたいですね。


他者を攻撃しても、あまりいいことないよって。



でも、こういうことを書いていると、攻撃的な人にぼくも攻撃されるんだろうなあ……(笑)










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