不登校・ひきこもり・ニートと世間

不登校・ひきこもり・ニート』というのは、社会問題とされています。


社会の元は何かというと、個人であり家庭。


ゆえに、『不登校・ひきこもり・ニート』は家族病といわれるゆえんでもあります。


個人・家庭と社会をつなぐものは何か?


それをこの国の言葉で “世間”  と、言います。




よって、『不登校・ひきこもり・ニート』は、社会の問題でもあり


個人・家庭の問題でもあり


さらに、“世間”との問題でもある。


世間を国語辞典で引いてみると、以下のようになります。

せけん 1 【世間】



(1)人々が互いにかかわりあって生活している場。世の中。また世の中の人々。


(2)社会での、交際や活動の範囲。


(3)〔仏〕〔梵 loka〕変化してやまない迷いの世界。


(4)自分の周りの空間。あたり。


(5)生活の手段。身代(しんだい)。財産。


(6)人とまじわること。世間づきあい。


(7)(僧に対して)俗世の人。一般の人。


三省堂 「大辞林 第二版」より




さらに“世間”という言葉の使い方としては、以下のようなものがあります。

世間が狭い
(1)交際の範囲が狭い。また、世の中の限られた範囲のことしか知らないこと。

(2)肩身がせまいこと。



世間に対して申し訳が立つ。


世間が詰まる
(1)世の中の景気が悪くなること。


世間が広い
(1)交際の範囲が広い。

(2)世の中のことを広く見聞きして知っている。


世間の口に戸はたてられぬ


世間は広いようで狭い


世間を狭くする
(1)人の信用を落とすような事をして、交際の範囲を狭くすること。


世間体をつくろう……






不登校・ひきこもり・ニート』の本人と家族を苦しめるもの……



それが世間。





家族に『不登校・ひきこもり・ニート』が出ると、家族はこう思う。



「世間体がわるい」


「世間に顔向けが出来ない」



そして、当人にこう言うのです。



「そんあことじゃあ、世間を渡っていけないぞ……」




太宰治は、小説「人間失格」の中にこのようなセリフを残しています。



『「しかし、お前の、女道楽もこのへんでよすんだね。これ以上は、世間が、ゆるさないからな」


世間とは、いったい、何の事でしょう。人間の複数でしょうか。どこに、その世間というものの実体があるのでしょう。けれども、何しろ、強く、きびしく、こわいもの、とばかり思ってこれまで生きて来たのですが、しかし、堀木にそう言われて、ふと、


「世間というのは、君じゃないか」


という言葉が、舌の先まで出かかって、堀木を怒らせるのがイヤで、ひっこめました。


(それは世間が、ゆるさない)


(世間じゃない。あなたが、ゆるさないのでしょう?)


(そんな事をすると、世間からひどいめに逢うぞ)


(世間じゃない。あなたでしょう?)


(いまに世間から葬られる)


(世間じゃない。葬むるのは、あなたでしょう?)


(※太文字は筆者によるものです)


太宰が語るこの言葉を、『不登校・ひきこもり・ニート』に当てはめてみましょうか。



そうすると、この中に出てくる「世間」、「あなた」というのは、誰になるのでしょう?


おそらく、



「親」、「親族や縁者」、「友だち・知り合い」、「世間の正論を振りかざして更正させようとする善意の人」



と言うことになりそうです。



怖ろしい、ぞっとするセリフです。



それでも人間は一人では生きていけないのです。



どんな人も、“世間”と接していかなければ生きていけません。



世間への対処法としては、



・「あまりひどく気にしない」


・「攻撃に対して、うまくスルーする」


・「スルーするために、なんらかの大義名分を持っておく」


というものでしょうか。


大義名分としては、通信教育とかの大学等に入学して、「大学生」という肩書きを手に入れる。(中学生や高校生でもよろしい)


・病院にいって、「病気治療中」ということにしてもらう。


・家事手伝いということにしてもらい、家事を手伝ってそれだけぶんのギャラを親から支払ってもらう……



などなど、方法はいくつかあると思うのです。


人が世間と接触しないと生きていけないとするならば……


なんとかうまくやってほしいと思うばかりです。


そして早く元気になろうね。



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