支援について
『不登校・ひきこもり・ニート』の支援の仕方についてなんですが、これはまあ、実にたくさんの方法があると思うんですよ。
民間でやるもの
行政や公的にやるもの
私的・個人的にやるものなどなど
やり方や方法はそれぞれだと思います。
人や団体によって、まるで正反対と思える方法を取っている場合もありますね。
それもそれぞれなんでしょうね。
これから支援について興味がある人へ、もし何か言うことがあるとすれば、
支援してあげよう
わたしが何とかしてあげる
なんて思わないこと!
という事になると思うんですよ。
こういった問題に関心のある人って、当事者か、知り合いや友人に関係者がいるとかっていう人が多いと思うんです。
だからどうしても、「わたしがしてあげる」ってなりがちだと思います。
そして、「いつでも相談して」となることもあるでしょう。
そして相手が、信頼をよせて安心して相談をする。
ところが、その相談の重さに耐えかねる場合もあると思うんです。
よく聞くのが、「いつでも相談して」と言ったために、真夜中に何度も電話がかかってくる。
どうしても「カンベンしてくれ」ってなる。
相談者にしてみれば、「いつでも相談してって言ったじゃないか」ってなる。
そして、その人は辟易して逃げ出し、相談者は傷つくなんてことがありますね。
真夜中に「これから自殺するから……」と電話が掛かってくることもあるでしょう。
そうやって振り回されることなんて、当たり前のようにあると思うんです。
だから、一定のラインをひいておかないと、相談を受ける人がつぶれてしまうことになりかねないんですね。
悩みが深い人は、不安定になっていることも少なくないから、人には何気ないことでも深く傷ついたり、いきなり怒り出したりすることもあります。
これは、本人だけじゃなくて、親や周囲の人も不安定になっている場合もある。
そしてお互いに傷つけ合ってしまうこともある。
「わたしがやってあげる」という思いから、自分の考えを押し付けてしまったり、必要以上に相手に介入してしまうこともあります。
特に、自分が何らかの経験がある場合、自分のやり方を押し付けてしまうことは、少なくないと思うんです。
ところが、人というものは実に多様なものですから、自分のやり方がいつも成功するとは限らなかったりしますね。
相手に必要以上に介入して、共依存状態になってしまう場合だってあります。
「わたしがこんなに心配しているのに、何でお前は答えてくれないんだ!」
なんて怒って、余計なお世話をしてしまう場合もあると思います。
“支援”というのは、必要だと思うんですよ。
でもときとして、介入しすぎて振り回したり振り回されたりする場合もあるかも知れない。
だから、「支援をして“あげよう”」、「わたしがやって“あげる”」という高みから見下ろすような気持ちじゃなくて、まず理解することから入っていった方がいいように思ったりしますね。
理解して、相手を受け入れようとしても、やっぱり限界があるでしょうから、自分の出来ること、出来ないことのラインをひく必要があると思ったりしますね。
『不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)
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