責任論(不登校編)


不登校・ひきこもり・ニート』について関わっているとよく【○○の責任!】なんて言葉を聞くのですよ。


そこで今回は、その【責任】について論じてみようと思います。


その第一回目として、ここは『不登校・ひきこもり・ニートを考えるブログ】なわけですから不登校の責任論】から始めることにいたしましょう。




その前にまず“責任とは何か?”を定義しておきましょう。

辞書によると責任についてこのように書かれています。


せきにん 【責任】


(1)自分が引き受けて行わなければならない任務。義務。
「―を果たす」「保護者としての―」

(2)自分がかかわった事柄や行為から生じた結果に対して負う義務や償い。
「―をとって辞職する」「だれの―でもない」「―の所在」「―転嫁」

(3)〔法〕 法律上の不利益または制裁を負わされること。狭義では、違法な行為をした者に対する法的な制裁。民事責任と刑事責任とがある。

三省堂提供「大辞林 第二版」より



不登校・ひきこもり・ニート』は犯罪でも、善でも悪でもないわけですから、この場合


(1)自分が引き受けて行わなければならない任務。義務。
「―を果たす」「保護者としての―」

(2)自分がかかわった事柄や行為から生じた結果に対して負う義務や償い。


の2点を持って【不登校・ひきこもり・ニートの責任】と定義します。


そして【不登校】は、小学校中学校の義務教育の生徒児童を対象とすると定義しておきましょう。


さて、【不登校の責任】ですが、不登校の責任は誰が負うべきなんでしょうか?


子ども? 親? 学校? 社会? 政府や行政?


最初に答えから言っておきましょう。



基本的にいって、不登校に関しては、誰が責任を負うとか、誰かのせいということはありません!
(ただしカッコ付きで)  





にゃにおう! この野郎なに言ってやがんでい!!


と、怒っている人が目に見えるようです。(笑)


ではご説明いたしましょう。


●まず、不登校は子どもの責任ではありません。
<なぜならば、義務教育年齢の子どもに責任能力はありません。



●では、不登校は親の責任でしょうか? いえ、親に責任はありません。
日本国憲法によると、

第26条
1 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、等しく教育を受ける権利を有する。

2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

とあります。〔2〕に出ている【その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ】についてですが、ここが問題になってきます。

まず【普通教育】についてですが、これは小学校・中学校の学校教教育を中心とした考え方です。

ただ、学校教育と確定しているわけではなく、それに代わる家庭教育も含む初等中等教育を受けさせる義務があるというのが、現在主流となっている法解釈のようです。

また、子どもがどうしても学校に行きたくない・行けないという場合は、その子どもの意見を尊重するというのも、現在主流になっている考え方です。
(参照;中央教育審議会 初等中等教育分科会(第41回)議事録・配付資料【就学義務不履行への対応の在り方 】より )

よって、親による虐待とか、親が育児放棄をしているとかでないかぎり、不登校の児童生徒の責任を負うことはありません。



●では子どもの不登校は学校や教師・行政や政治の責任でしょうか?
あほなことを言ってはイケマセン!
学校や教師や、行政や政府に、保護者や当人がすべてお任せするというのは、それこそ無責任といえましょう。

学校というのは、教員や政府行政が、子どもを無理やり学校という施設に押し込め、洗脳教育をする場ではないのです。

ある程度、お任せするという程度でよろしい。そうしないと、全体主義教育、恐怖政治になってしまいます。

また、不登校には学校でのいじめというものが関係することがあり、これを学校や教師、政治の責任と言う人がいます。

しかし、ほとんどのいじめは、教師や権力者が見ていないところで行われるものです。

それを教師や権力者の責任と押し付けては、まるでトイレの中にまで監視カメラを設置するがごとく、ずっと子どもを管理しなくてはならず、恐怖政治的になってきます。




●では不登校は社会の責任でしょうか?
これも、不登校は社会の責任とかいって、社会(共同体)が強引に割って入ってくるというのは、恐ろしいことです。


これも“ある程度関わる”という程度でよろしい。

つまり、学校に行かない子どもが、その社会に対して迷惑行為や、犯罪行為を犯すというのなら、取り締まる必要がありますが、そうでもない限り、そこまで個人や家庭に社会が介入するということの方が、ちょっと困ります。




かくのごとく、わたし巨椋修(おぐらおさむ)の個人的意見ですと、


不登校に関しては、特定の誰かが責任を負うということはない】


という意見になります。


ただし……、


不登校の子どもが大人になったとき、自分の行動には自分で責任を持つ必要がある】


ということにもなります。


これは、不登校だった人だけではなく、学校に行っていた人も同じですね。




不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)

このたび『巨椋修(おぐらおさむ)いじめ、引きこもり、ニート心の救急箱 』という有料メールマガジンをはじめました。

サンプル http://www.mag2.com/m/0001586888.html

このメールマガジンでは、皆さんからの情報やご意見なども募集し、いい解決策、改善策がないか皆さんと検討し、共有したいと思っています。

価格は月に590円とちょっと高めですが、号外を含めて月に4回ほど配信する予定です。
ぜひご購入ください。

みなさんがこのメルマガを購入してくださって得た利益は、より一層『不登校・ひきこもり・ニート』の改善に役立てたいと思っています。

ぜひぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします。

巨椋修(おぐらおさむ)です。『愛とセックスの相談室』という無料アプリをはじめました。もし興味がありましたらどうぞ。

巨椋修(おぐらおさむ)の『愛とセックスの相談室』


対応OS : iOS 4.3以上/Android OS 2.2以上

販売価格 : 無料

App Store URL : https://itunes.apple.com/jp/app/id565922229?mt=8

Google play URL : https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.thomsons.lovesex