支援団体は政治論や宗教論と距離を置くべきです

不登校・ひきこもり・ニート』という問題は、教育、福祉、雇用といった問題ともリンクしています。


いまなら、さしずめ「次の選挙は……」みたいな話しが盛んになります。


支援団体なんかでも、


「次の選挙には●●党に入れましょう!」


といった意見を声高に叫んでいることがあると聞きます。



正直言って、こういうのはいかがなものかと思っているんです。




不登校・ひきこもり・ニート』の支援現場では、政治や思想、信教について距離をとっておいたほうがよい。




というのが、わたしの意見です。



なぜかと申しますと



不登校・ひきこもり・ニート』ということは、


どの政党を支持していようと


どんな思想・宗教の持ち主の家庭であっても、起こりうることであるから



というのが、その理由です。



だれが、どんな思想・宗教・支持政党を持っていようと、それは自由であってほしいと思っています。


思想、宗教、支持政党というのは、最小単位としては個人が持つものです。


次の単位は、家族となりますな。


じいちゃんは真言宗、父ちゃんはカトリック、母ちゃんはイスラム、ぼくは創価学会なんて家庭はまれでありましょう。



さて、『不登校・ひきこもり・ニート』の支援団体には、いろいろな人が、助けや居場所を求めてやってくる場所だと思います。


そこには当然、いろいろな思想、宗教、支持政党の人たちも集まってくると思います。




もしその支援団体が、『不登校・ひきこもり・ニート』という悩みを持っている人を、受け入れるという気持ちがあるとするならば、その団体に宗教やら政治を持ち込むのは、どうなんでしょうね?



「親の会」や「フリースペース」という場所は、決して多くなく、はじめて訪れる人にとっては、もの凄く勇気がいることだと思うんです。


例えば、その団体では「次の選挙では●●党に入れましょう論」が、盛んに叫ばれていた場合、そこにやっとの思いで訪れた人が、違う意見の持ち主であったり、その家族が違う意見の持ち主であったとしたら、ものすごく居心地が悪いと思うんです。


ひょっとしたら、その支援団体に行ったがために、新たに家庭内がモメることになるかも知れない。



「親の会」や「フリースペース」は、思想や政治を語ったり、広めたり、反対する場ではないと思っているんですよ。


そういうことは、他の団体やら他の場でやるべきことでね。



「親の会」とか「フリースペース」でやることじゃないと思っているんですよ。


もちろん、政治や思想宗教の話しがダメって言っているわけじゃないんです。


特に政策や法律は、教育、福祉、雇用といったことに深く関係していますから、そういった話題がでるのは当たり前だと思います。


そこは激し易くデリケートな話題であるだけに、配慮をしながらやって欲しいなと思うわけです。



不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)