ひきこもり平均年齢は?

08年の新聞記事です。


<引きこもり>平均年齢30歳超す 「親の会」331人調査
毎日新聞 - 08年04月10日 15:11)


 全国引きこもりKHJ親の会(奥山雅久代表)の会員を対象に毎年行われている調査で、引きこもり状態にある人の平均年齢が初めて30歳を超えたことが分かった。新たに引きこもりとなる若年層がいる一方で、長期間にわたり引きこもりから抜け出せない30〜40代の層が確実に増えている実態が浮き彫りになった。


 境泉洋・徳島大学准教授らが、会員を対象に07年11月〜08年1月、記入方式でアンケートし、331人の回答を分析した。


 それによると、引きこもり本人の平均年齢は30.12歳で、男女別では男性30.35歳、女性は28.87歳。最年少は13歳、最年長は52歳で、引きこもり期間は平均8.95年、最長は25年だった。


 同会の会員を対象とする調査は02年から毎年行われており、平均年齢は02年が26.6歳、前回調査の06年は29.6歳で、上昇を続けている。親の高齢化も進んでいる。平均年齢は父親が63.23歳、母親が58.28歳だった。


 「家族から見て引きこもり本人が要望している支援は何か」という問いでは、「経済的支援」が最も多く50%以上で、「カウンセリング」や「医師の診断」を上回った。自由記入欄には、「安心して死ねる体制を整えてほしい」「社会保障制度を確立してほしい」など自身の死後を不安視する声が目立った。


 奥山代表は「本人と親の不安が家庭の破たんにつながり、親殺しや心中、自殺などの最悪な事態が出始めている。何らかのセーフティネットがあれば、安心感にもつながる」と訴えている。


08年、東京都の調べによると、ひきこもりがもっとも多い年齢が「30歳〜34歳」で、なんとひきこもり全体の43%もこの年齢。

ただし、東京都や国はひきこもりを調査するときは、35歳以上は最近まで調査対象にしていなかったので、おそらくそれ以上の年齢も調査すると、もしかしたら40前くらいがもっとも多くなるかもしれません。

平成20年度ひきこもりの実態調査結果によると

・35歳以上では、ひきこもり期間7年以上が6割(34歳以下では15%)


ひきこもり者は高年齢になるほど、出てくるのが難しくなりますからね。



また、東京都が調べた結果ですと、職場不適応と不登校が原因でひきこもりになる人がとても多いそうです。


どちらにせよ、学校、職場で上司や先輩に怒られたり、同僚との付き合い方がよくわからなかったりして、うまく人間関係を結ぶことができず、傷ついてひきこもってしまうと。


一時的にひきこもっても、またバイトでも働き出すといいのですが、中にはずっとひきこもって長期化する人が少なくないようです。

また、バイトとひきこもりを繰り返して、年齢を重ねて中年になっていく人も多い。


さらに、ひきこもり支援者と称する人が、「ひきこもり者を刺激してはいけない」ということで、「だまって見守りましょう」というやり方が多かったのですが、どうもひきこもり者というのは、自分だけや家族だけの力では、なかなか社会にでることができないということがわかってきました。


つまり、家族外からの第三者介入がもっとも有効であるらしいのです。


しかし第三者の介入は当人や家族が非常に嫌がるのが現実でもあります。


当人も親も、やがて親の老後や死後にもっと大きな問題が起こるとわかっているのですが、なかなか動こうとしません。


また、そういった人に対して第三者が介入をすることはできません。


ここらへんも難しいところですね。

ただ年々、ひきこもり者の年齢が高くなっていっているということは言えるでしょうね。



『FHN放送局』
巨椋修(おぐらおさむ)