統合失調症の早期発見について


最近いただいたコメントに、統合失調症についてのものがありましたので、統合失調症について書いてみたいと思います。


どのような病気でも同じだと思うのですが、早期発見早期治療が病気の改善に役立ちます。

統合失調症についても同じ。

統合失調症は幻聴や被害妄想に襲われたり、まとまらない言動。意欲や感情表現が弱くなる。記憶や集中力などが低下するという症状がある病気です。


症状は人によってそれぞれですが、本人が不安に苦しみ、他人に理解してもらえない孤立感は大変なものであるといいます。


そして本人や周囲が、気づいても専門医に相談するまで多くの方がずいぶんと時間が経過してからという場合が多いと言います。

統合失調症患者が持っている恐怖心というのは大変なもので、いつも人に悪口を言われているように感じたり、その声が聴こえてきたりし、またそれが周囲の人たちに理解してもらいにくいため、孤独になり、怯えてひきこもりになってしまうことも少なくありません。

最悪自殺してしまうということもあるくらいです。

特に統合失調症は、治療が早ければ早いほど、後々の経過や回復が良いとされています。

逆に言えば、治療をするのが遅くなればなるほど、経過や回復に時間がかかったり、難しくなるということでもあります。


「早期支援・家族支援のニーズ調査報告書(2009)」によりますと異変に気がついて

1年未満に病院に行った人 64%
1〜3年 24%
3年以上 12%

と、3人に1人以上が症状が出てから1年以上たってから受診していることがわかります。
受診が遅れて、病状が悪化したまま放置しておくと、それだけ本人が苦しむという結果が待っています。

特に統合失調症は思春期青年期に発症することが多い病気なのですが、思春期や青年期は、妄想とまではいかないまでも、近い状態で人生に悩む時期でもあり、はたして病気であるかどうか判断しにくいという一面もあります。

また、他人からみれば、奇矯は妄想や幻聴でも、本人には現実に聴こえているわけですから、本人にとってそれは病気ではなく『現実』なので、医療につながりにくいという面もあります。

逆にあまり「病院に行け」「病院に行け」というのも、本人を傷つけてしまうおそれがあるので、周囲の人も言い方には気を付けたいところですね。


ただ、周囲の人はちゃんの本人の話しや悩みを聞いてあげてほしいと思います。


以前、『FHN放送局』では統合失調症の患者であり、当事者カウンセラーをしている竹内政治さんに来ていただいて、お話をうかがったことがあります。

今回、再掲載をいたしますので、何かの参考になればと思います。

(当時、ぼくは長髪だったんだなあ・・・(笑))


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【配信日】 2008年1月5日

【出演】 巨椋 修(おぐら おさむ)、天正 彩(てんしょう あや)

【ゲスト】竹内政治さん(精神障がい者当事者会『 ウイーズ 』代表)




●竹内政治さん略歴



・ 1967年に甲府に生を受け、やんちゃな幼少期を過ごす。
・ 中学高校では部活に燃え、6年間体育委員などをする。
・ 高校卒業後 左官屋のでっちに行くがわずか9ヶ月で精神分裂病を発病。
・ 2年間の入院生活をよぎなくされ、のちゾンビのように社会復帰。
・ 町工場やトラックの運転手やタクシー乗務員などの仕事を経て現在は無職。
・ 精神障がい者当事者会『ウイーズ』代表。JHC板橋認定ピアカウンセラー
・ 既婚者であり愛妻家として有名。



●解説

今回のゲスト、竹内政治さんは、わたし巨椋修(おぐらおさむ)と、数年来の友だちです。
19歳で統合失調症(昔は精神分裂病といいました)を発症。2年間ほど入院をしていた方です。

今回は、そんな竹内さんに発病当時のことや、発病したと思われたとき、あるいは、こんなときは病院に行って診察を受けたほうがいいなどといったことを語っていただきました。

統合失調症など、心の病は本人も家族も、最初病院に行きたがらない面があるようです。

当事者や家族の方々のみならず、周囲の方々にも、ためになることを語っていただきましたので、ぜひ放送をご覧ください。





不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局代表

巨椋修(おぐら おさむ)