解決の鍵は2点に集約される

不登校・ひきこもり・ニート』が、もし仮に問題であるとするならば、問題解決の糸口は、2点に集約される……

というのは、いささかムチャではありますが、多くの場合(すべてではない)は次の2点に注目すべきというのは、それほどハズれていないでしょう。


その2点とは何か?







ひとつは、お金の問題である!





いまひとつは、人間関係能力である!




お金の問題というと、「?」と思う人も多いでしょうね。

むしろこういう話題と外れていると思われる人もいるかも知れません。

でも、『不登校・ひきこもり・ニート』というのは、就職や労働と深く関係しておるわけですよ。


つまり


「学校へ行かないと、いい仕事に就けない」


という考えがある。
これはある意味現実でもある。


「ひきこもり・ニート」は、仕事、就職をしていない人です。


では、人はなぜ働くのか?


理由のひとつは食べるためでしょう。


現代社会において食うとは、仕事をしてその報酬としてお金をもらい、そのお金で食料を買って食べるのです。


つまり、一生遊んで暮らせるお金があれば、働くことはないとさえ言えるかもしれませんね。


不登校・ひきこもり・ニート』の人や親が持つ不安感は、そういった経済観念によるものが多いんです。


自殺の理由もしかりで、経済的不安が一番多い。


「家族は愛が一番」という人は多いけれど、離婚原因の大きな要素が、やっぱり経済であったりするもの事実です。


普段、「愛が一番」と言っていた一家が、オヤジの会社倒産と同時に、離婚劇となるのは、別にめずらしい話しではありません。



では次の、1点。人間関係能力はどうか?


お金さえあれば、それで良いかというと、そうでもない。

人は一人では生きていけないのです。


確かに、お金さえあれば友人や妻、愛人も“買える”というのは、一面の事実ではありますが、それほどのお金を持っている人は、ほとんどいないのが現実です。


わたしは、世に言うお金持ちという人たちを多少知っていますが、むしろ友人や妻をお金で買う人よりも、人間的魅力で引きつけている人がほとんどですね。


世に言うお金持ちという人のほとんどが、実は事業を展開するために大変な借金を抱えていて、いつ破綻してもおかしくない日々を送っていることも、多少は知っているつもりです。

しかしもし万が一、その人が経済的に破綻したとしても、人間関係能力がしっかりしている人であれば、友だちも家族も、その人を見捨てたりはしません。


わたしが知っている成功者という人も、人生では何度かかなりひどい“負け”を経験している人が多いんです。

そして、しっかり再起していますね。


不登校・ひきこもり・ニート』の人たちのコンプレックスのひとつに、人付き合いが苦手、異性と付き合うのが苦手というのがあります。


思春期の頃は、それが当たり前であり、人間関係に未熟であるのは仕方がないんですが、年齢を重なると共に、そうも言っていられなくなる。

就職やアルバイトは、先にあげたお金の問題だけじゃなく、人間関係が重要です。

実際、サラリーマン、OLにいまの悩みを聞くと、「人間関係」に悩んでいるという人はとても多いですね。


人間関係能力、コミュニケーション能力が柔軟であれば、仕事でのストレスは少なくてすみます。

そうなると、「食うために働く=お金を稼ぐために働く」というのも、さほど苦痛じゃなくなる。


お金を稼げるようになると、その人に信用ができて、人間関係も良くなる。

人間関係が良くなると、それほどお金お金と、お金に振り回されなくてもよくなります。



もし、『不登校・ひきこもり・ニート』の問題がこの2点に集約されると仮定した場合、本人や周囲の人にできることは何か?


お金持ちになることは、なかなかできることじゃないですよね。


だとしたら、人間関係を良くすること。

コミュニケーション能力を磨くことからはじめたらいいと思うんですよ。


不登校・ひきこもり・ニート』の人の中には、人間関係ってやつがどうにも苦手な人が少なくありません。


そういう人は、なるべく楽なところから練習していくといいと思います。

とりあえず、家族以外の人とお話しするところからはじめてみるとかしてみるといいと思いますよ。



不登校・ひきこもり・ニートを考える FHN放送局代表』
巨椋修(おぐらおさむ