プラス思考とマイナス思考 闘争か逃走か
とうそうかとうそうか……
いやいやダジャレではございません。
人間が、緊張を強いられるときに生まれる心理を言っておるのです。
漢字で書くと、『闘争か逃走か』、英語で書くと、『Fight or Flight』(ファイト・オア・フライト)となります。
この言葉を簡単に説明をしますと、人が他人かケモノにいきなり襲われたとする。
その瞬間、全身に緊張が走り、『闘争か逃走か』を選択するということですね。
これをプラス思考とマイナス思考に分けるとすると、プラス思考は『闘争』、マイナス思考は『逃走』ということになります。
別の言葉でいえば、プラス思考・『闘争』は、『前向き』、『積極的』
マイナス思考・『逃走』は、『逃げ腰』、『消極的』
人にもよるけど、『不登校・ひきこもり・ニート』の人たちには、このマイナス思考・逃走、逃げ腰、消極的である傾向が強い。
なぜマイナス思考傾向が強いかといえば、おそらくそれなりのことがあったのでしょう。
いじめ、親や周囲からのプレッシャー、自分自身へのプレッシャーなどなどなど。
そして、そのプレッシャーに押しつぶされそうな自分がいる。
これまで、そういったプレッシャーから散々、傷つけられた体験・経験がある。
人間は学習する生き物ですから、つらい体験や、失敗の経験が重なると、どうしてもマイナス思考になります。
この行為は、自分の身を守るための行為ですから、一概にダメだ間違ってるなんてことはないんです。
プラス思考とマイナス思考というのは、コインの裏表、表裏一体になってこそ、うまく動くことができるんです。
これは、ゲームに例えると分かりやすい。
どんなゲームでも、プラス思考、攻撃一辺倒では勝ちにくい。
もし勝てるとしたら、実力が違うか波に乗っているとき。
マイナス思考、つまり防御一辺倒、逃げ一辺倒でも勝てません。
勝てるとしたら、相手が自滅するときくらいです。
人間の心もしかりで、一日中プラス思考、闘争闘争では、必ずその反動がきます。
マイナス思考でもしかり。普段、消極的な人がお酒を飲んだときに反動がきて、普通は絶対しないような乱れ方をしたりすることもあります。
人間の1日も同じで、同一人物でも、寝ているときと働いているとき、遊んでいるときは、それぞれに違っていたりします。
人間は、プラス思考とマイナス思考を同時に持っていた方がいいんです。
攻めながら守り、守りながら攻めるというのが、バランスが取れている。
攻めと守りだけではオール・オア・ナッシング。すべてかゼロかになっちゃう。
攻めでも守りでもない、中間な時間。中間な心がとても大切です。
なんと言ったらいいかな。
ほんわか、まったり、いい気分。
くつろいだ、癒しの時間、リラックス。
こんな時間が、人間には必要なんですよ。
攻めているでもなく、守っているわけでもない時間。
『闘争か逃走か』なんていう緊張状態じゃない時間が大切。
プラスマイナスのバランスが取れていてこそ、プラス思考、ポジティブシンキングができるんです。
人生には、幸運不運というものは確かにある。
人生の中で、ある物事が起きる。
それは宝くじに大当たりかも知れないし、勤めている会社の倒産かも知れない。
それは事象であって、幸運と解釈できるか不運と取るかは、本人の考え方と行動次第だったりします。
そういう場合、プラス思考の方が、人生は絶対的にプラス思考の方が有利に働きます。
でもそれは、心にバランスが取れているからこそのことですよ。
儲かったからラッキーとは限らないし、ダメだったからアンラッキーとも限らないんです。
人生、一寸先はよくわからないんですから……
FHN放送局代表
巨椋修(おぐらおさむ)