【ひきこもり、その傾向と対策 (1) 家族編】
【配信日】 2008年10月6日
【出演】 巨椋 修(おぐら おさむ)、天正 彩(てんしょう あや)
●解説
今回は、東京都が調査した
『ひきこもりの実態等に関する調査(若年者自立支援調査研究)結果』
を元に、ひきこもりへの傾向と対策を考えてみたいと思います。
この調査によると、ひきこもりになった原因は
・ 職場不適応(25%)
・ 病気(25%)
・ 高校も含める不登校(17.9%)
・ 人間関係の不信(17.9%)
と、いう結果が出ています。
職場の不適応、不登校も、『人間関係』に深く関っていると考えれば、ひきこもりの原因、あるいはきっかけが、『人間関係』『人とのコミュニケーション』の不器用さにあると推測できます。
●ひきこもりの状態になったきっかけ
人とのコミュニケーションがどこで培われるかといいますと、その基本はやはり、人間が生まれて最初に育つ場、つまり親子関係であり、家族関係であるといえるでしょう。
では、ひきこもりの傾向がある人の、家族関係はどうなのでしょうか?
●家族との関係
・ 親と自分との関係がよくなかった(よくない)
ひきこもり群 35.7%
一般群 10.0%
・ 両親の関係がよくなかった(よくない)
ひきこもり群 25.0%
一般群 9.1%
・ 家族とはよく話をしている
ひきこもり群 32.1%
一般群 65.6%
・ 家族は私を必要としている
ひきこもり群 14.3%
一般群 43.4%
・ 私たち家族は仲がよいと思う
ひきこもり群 28.6%
一般群 64.4%
・ 私は家族から十分に愛されていると思う
ひきこもり群 28.6%
一般群 62.9%
上のデータを見れば、一目瞭然!ひきこもり系(ひきこもり群)の人たちは、一般の人たちと比べて明らかに、家族関係が希薄であり、うまくいっていない場合が多いことが明らかになっています。
まとめましょう。
ひきこもりになる原因、きっかけとして、
・ 『人間関係』『人とのコミュニケーション』の不器用さにあると推測できる。
・ ひきこもり系の人たちは家族関係が希薄であり、うまくいっていない場合が多い。
と、なればです。
ひきこもりに関する対処として、人間関係能力やコミュニケーション能力の向上。
家族関係の改善が大切であるといえるでしょう。