ダメ人間という名の護身術

アメリカの思想家で、エマソンという人がいたんです。

その人がいいことを言ってるんですよ

 

 

 

「幸せになるなんて簡単だ。幸せだと思えばいい」

 

 

それは確かにその通りなんですけどね。

 

一度つまづいた人は、なかなか実感をもってそう思えないこともありますね。

 

むしろ、「オレはダメ人間だ」と、思ったほうが安心だったりします。

 

 


この「オレはダメ人間」、「オレはダメ」っていうのは、実のところ生きづらい人にとって、護身術であったりします。

 


心の問題だから「護心術」かな。

 


よく「オレはダメ人間だ〜」って、落ち込んでいる人に対して

 

「そんなことはないよ、キミはイケるよ」

 


と、励ます場合ってありますよね。

 

 

落ち込んでいる人が、一時的であったり、余力があるときはそれは正しい方法なんです。

 

でも、本当に疲れていたり、長く落ち込んでいる人にとって、それは逆に作用する。

 


つまり。「キミはダメじゃない」と、いう言葉が

 

 

 

「キミは間違っている」


「キミがダメなのは、ガンバリが足りないからだ」

 

 

 

みたいになっちゃう。(笑)

 

傷ついた人は、とりあえず「自分はダメ」と、言ってみることで少し落ち着けるという作用があると思うんですよ。

 

 

それは手負いの動物が、軽い怪我ならちょっとナメてすぐ元気になるけど、大きな怪我だと穴ぐらで、じっとして傷が癒えるのを待つようなものです。

 


人間だって重傷を負ったとき、「これは怪我じゃない」って、いくら自分に言い聞かせても、動かないものは動かないのと一緒。

 


それが心の怪我となれば、「オレはダメだ」とか言ってひっこんでおくようなものです。

 


そして体の怪我だって、少しずつリハビリをやって元に戻るのですから、心だって少しずつリハビリをして行く必要があるのでしょうね。

 

 












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