*[周辺事態][メンタルヘルス]摂食障害と万引き


 元全日本トップのマラソン選手が万引きで逮捕されるというニュースがありました。その後、その元選手が現役時代から摂食障害に苦しんでいたという報道がありました。


 摂食障害というのは、異常な過食を繰り返したり、あるいは逆に食べられなくなってしまうことをいいます。いわゆる過食症や拒食症というものですね。


 スポーツ選手は体重が軽いほうがいい記録が出ることもあり、それが原因で摂食障害になってしまう場合があります。スポーツ選手だけでなく、モデル、女優、ダンサーといった体型を維持しないといけない職業の人、痩せ願望がありダイエットをする女性にも、摂食障害になってしまう人がいるといいます。



摂食障害に苦しんだモデルのイザベルカーロさん、残念ながら亡くなってしまいました。摂食障害で亡くなるモデルや女優はときどきいるため、フランスでは痩せすぎのモデルの活動を禁止し、使用した業者に罰金をかすほど)


 どういう人が摂食障害になりやすいかというと、まじめだけど自己肯定感が低い人といわれています。不登校の女性にも摂食障害の人が多いのですが、やはりまじめで自己肯定感が低い人が多いようですね。


 そんなまじめな人がなぜ万引きをするのかというと、一つは経済的理由。過食をするためには、普通の人より何倍、人によっては何十倍もの食費がかかります。そのため食料を万引きするといわれています。


 また、過食する人に痩せ願望があると、過食後に大変な罪悪感と「太るのではないか」という不安感に襲われます。そして食べたものを嘔吐するのです。また、身体が低栄養状態になり、無意識に食料を万引きすることもあるといいます。

 


 現在、女子刑務所で刑に服している人は覚せい剤に次いで窃盗が多いのですが、その中には摂食障害から万引きを繰り返し行い、実刑を受けてしまった人が増えているといいます。


 摂食障害で怖いのは、それだけではありません。ほかの精神疾患に比べてとても死亡率が高いのです。


 その死亡率は10人に1人!


 特に拒食や過食嘔吐の場合、体重がどんどん減ってしまいやがて亡くなってしまうことがあるというのです。


 ほかにも、自殺、自殺未遂、自傷行為うつ病の発症などなど、摂食障害はとても恐ろしい病気なのです。


 摂食障害は、拒食症なら「食べればいいじゃない」などというものではなく、過食症なら「食べるのやめればいい」とか「精神力でなんとかなる」などというものではなく、心の病気であり脳の病気なのです。


 もし危ないなとご自身で思ったら、とにかく専門の病院に行くことをおすすめいたします。



 




FHN放送局
巨椋修(おぐらおさむ)拝



わたし(巨椋修(おぐらおさむ))が監督した映画『不登校の真実〜学校に行かないことは悪いことですか? 』DVDになりました。
精神科医不登校に携わる皆さんにインタビューをしており、問題解決のヒントになれば幸いです。
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巨椋修(おぐらおさむ)は陽明門護身拳法という護身術&総合格闘技の師範をやっています。

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